日記、更新、書籍紹介等、常に赴くままに。
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榎田さんの『夏の塩』『夏の子供』。
ハードカバー二段組、400P間近のどっしり、上下巻になっています。
飾り気のない真っ白な本に帯の茶屋町さんのシンプルで淡いイラストはしっくりきましたね。感動。
なにぶんごついですし、値段も半端ないですしね、手に取りにくいかと思われます。しかしページを開けばあら不思議、読みやすい。簡単な文章とかじゃなく、読ませる内容といいましょうか。
数々の喪失を繰り返しながらも前へと進んでいく魚住と、彼に関わる大学時代からの友人の久留米。そして周りにいる、元彼女のマリやクォーターインド留学生のサリームといった個性的な人達。
日常に潜む生と死、優しい心の交わりから幸福とは何かと、胸を震わせる本とはこういうことかとしみじみと思うお話です。
榎田さんのデビュー作の再販であり、彼女の数々の作品の中で際立つ名作です。
BL類に属しているのですが、BL枠におさめるにはもったいない素晴らしい内容で、数々に人に読んでほしいと思わせられるものです。
少しでも抵抗がなければお手にとっていただければ幸いですね。
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